ぽンすけ。ブログ

主に闘病記。タイトル【欠陥品】は病気の発症とされる時期(生い立ち)について。毎月末に【月詠み】として1ヶ月の軌跡をまとめています。他は思ったこと、言えないこと、言いきれない想いを綴ってます/⚠閲覧は自己責任

Stand Up

 

立てよ。

今更うろたえるな。

知っていたはずだろう?

あの男の馬鹿さには。

 

その男が18歳のときに出会って、

今度の春に27歳になる。

ずっと見てきた。

ずっと教え続けてきた。

この世界の歩き方を。

 

それをそいつは1度も受け入れなかった。

何度も同じことで逃げて、

家業を継ぐはずだったのに

父親に刃向かって、牙を向いて。

何度も私が間に入った。

その男の父親から1日20件以上

着信があった。

仕事で出れないのに。

携帯を見るのが怖くなった。

 

それでもあの男は省みなかった。

「俺は悪くない」「親父が悪い」

請け負っている仕事を全部捨てて

逃亡したんだ。

親父さんからの電話は鳴り止まない。

本人とは連絡が取れない。

そんな数ヶ月を過ごしたことだってある。

 

性根が腐っている。

軸になる信念がない。

 

そんな男だ。

 

 

何度も交際を申し込まれたが

断り続けてきた。

「後輩でしかない」と。

 

それなのに。

 

そんな男の安っぽい口車に乗ったんだ。

絶望している私に。

生きることを諦めていた私に。

擦り寄ってきたんだ。

 

 

本人も認めていた。

「利用した」と。

「チャンスだと思った」と。

「嘘をついた」と。

 

誰にも頼れず、

ただ薬に犯されていく身体と脳に

疲れ果てていた私に向かって

「俺が守る」と言った。

「全部背負う」と言った。

 

 

その言葉にすがった。

『もうこいつしかいないんだ』と。

『腐っていく私を受け入れてくれるのは

こいつだけなんだ』と。

 

自分自身の人生を捨てた瞬間だった。

 

 

それなら、実際はどうだった?

 

薬の大量摂取を繰り返して

死のうとする私になんて言った?

当時唯一SOSが出せた友人(看護師)に

電話して救急車を呼んでもらったとき

なんて言った?

「恥ずかしい」の一言だった。

 

10万そこそこの給料しか貰えない、

社員になれと上司に言われても拒み、

アルバイト生活をしていたのは誰だ?

そのお金もスロットに使い切って

私名義でカード作って使ったのは誰だ?

私が会社から傷病手当を貰ってるからと、

そのお金まで吸い取ったのは誰だ?

 

 

その男に囚われ続けることを知りながら

目を逸らして我慢していたのは誰だ?

 

私だろう?

 

母親と同じことをされてると気づいていて

それでも動けなかったのは誰だ?

 

それも私だ。

 

 

『病気の私が悪い』と彼を許し

自分を責め続けた年月。

何が見い出せた?

 

 

そんな暗闇の中で見つけたんだろう?

自分が生きていきたい世界を。

 

ようやく立ち上がったんだろう?

自分の足で行きたい道を歩こうと。

 

色んな人の言葉に支えられて、

怒ってでも奮い立たせてくれた人がいて、

死ぬことを諦めて

生きることを選択したんだろう?

 

 

何度だって立ち上がれ。

自分を騙せ。相手を騙せ。

こんな小さな世界、ぶち壊せ。

もっと広い世界へ、這い上がれ。

 

それが自分で切り開いた選択。

 

最後に笑ったもん勝ちだ。

 

 

それまで。

何度でも立ち上がれ。

 

私なら出来る。

私しか出来ない。

 

弱い自分を騙せ。