ぽンすけ。ブログ

主に闘病記。タイトル【欠陥品】は病気の発症とされる時期(生い立ち)について。毎月末に【月詠み】として1ヶ月の軌跡をまとめています。他は思ったこと、言えないこと、言いきれない想いを綴ってます/⚠閲覧は自己責任

母を想う

 

 

祖母のことを思い出していると

壮大な母の人生が自ずと浮かび上がる。

 

私がセカンドオピニオンでいった心療内科

そのとき先生は言っていた。

 

「あなたは何も悪くない」

「お母さんが心の病なんだよ」

「だから、あなたは自分を責めなくていい」

 

最初に言われた言葉だ。

 

 

最初は理解できなかった。

 

 

そりゃそうだ。

 

 

長い年月、1人になったあの瞬間から、

【私がいるからいけないんだ】

【私が生まれてこなければよかったんだ】

【私は生きる価値もないんだ】

 

【だったらなんで私を産んだの?】

 

【なんで殺してくれないの?】

 

そう思い続けてきた。

 

 

家族がバラバラになったのも、

私が父に甘えすぎたからだと。

 

だから2人は喧嘩して

帰ってこなくなったんだと。

 

兄より物事を上手くやってしまう、

私がいけないんだと。

 

だからお兄は私が邪魔なんだと。

 

そう思い続けてきた。

 

 

その思考は今でも襲う。

 

 

薬で抑えてはいるが、

 

消えてしまいたい

壊してしまいたい

 

自分など居なければいいと思ってしまう。

 

 

それはいつも突然で。

 

 

分かっているのに分からなくなる。

 

そんな私に為す術もなく

去っていった人は少なくないのも事実だ。

 

 

【もっと強い人だと思ってた】

【明るくて元気な人だと思ってた】

 

そんな言葉にズタズタにされてきた。

 

だから、人を信じなくなった。

心を開かなくなった。

 

 

もう、離れていかれるのは嫌だ。

 

 

それなら、

自分から離れればいい。

 

 

そうやって

今まで付き合ってきた人に対しても

歩み寄ろうとしてくれる人を拒絶して

小さな世界で蹲ってた。

 

 

それがお似合いだと。

そう思っていた。

 

 

そう思わせたのは母だ。

 

 

でも、きっと母も同じだったのだろう。

 

 

だからといって、

同じことを我が子にやっていいのか

……というのは別だが。

 

その方法しか

我が子を守る方法がなかったのだろう。

 

 

とは言え。

 

 

同情はするが、赦すことは無い。

 

 

赦してしまったら

私自身が本当に崩れてしまう。

 

 

全てが罪悪感で埋め尽くされて

二度と目を覚まさないように。

 

私は自らを自らの手で消すだろう。

 

 

赦すのは自分だ。

 

 

「自分を許してあげなさい」

 

そう先生にも言われ続けている。

 

何事に対しても。

 

 

母だけのことではなく。

 

 

全ての選択を

全ての軌跡を

受け入れなさいと。

 

 

それは一生の課題かもしれない。

 

 

きっと、母も。

 

 

祖母が私に逢いに来ないのは

母のことを不器用な祖母なりに

想っているからなのかもしれない。

 

 

まだ、私の順番ではないのかもしれない。

 

 

忘れもしない。

 

母が飛び出して、

父が消えたあと。

 

突然、父が戻ってきて

「今からばーばのところに行くぞ」と

言われたことがある。

 

理解できないまま父についていくと、

祖母の前で泣きじゃくる母がいた。

 

 

完全に酔っ払っていて、

ほとんど聞き取れなかったが

祖母は物凄い勢いで怒鳴り散らした。

 

 

「うちの娘になんてことをしたんだ!」と。

 

父に向かって怒鳴り散らした祖母。

 

 

そして。

 

 

「お前らもお前らだ!!!」

「母親がこんな辛い思いをしてるのに何なんだ貴様らは!」

 

そう私たち兄妹は怒鳴られた。

 

 

たった一度だけだったが、

あの時の祖母の顔、声。

充満するお酒の匂い。

母の涙。

 

そして。

 

冷たい父の目。

 

 

今も忘れられずにいる。

 

 

殺されると思う程だった。

 

 

確か、怒鳴りながらも

祖母は泣いていた…?と思い出す。

 

 

母のために流した涙。

私たちに向けられた牙。

 

 

それを考えると、

やはり親子なんだと今は思う。

 

 

母の元から逃げた私を

本当は祖母も憎んでいるかもしれない。

 

もし、私が居なくなったことで

母が泣いているのなら。

母が困っているのなら。

 

祖母は私を許さないだろう。

 

 

お墓参りなど、

望んでいなかったのかもしれない。

 

今日話したことも

聞いてないかもしれない。

 

母の元へ戻るように

歯車を狂わせるかもしれない。

 

 

結局、

私のわがまま。

罪滅ぼしだっただけなのかもしれない。

 

 

考え出したらキリがない。

また、自分を見失う。

 

頭痛がずっと襲ってくる。

 

良からぬ考えが頭を過る。

 

 

恨まれていてもいい。

憎まれていてもいい。

 

 

ただ。

 

 

まだ。

 

 

生きていたい。

 

 

狂いそうな自分を押し殺して

 

 

私は立っていなければならない。

 

 

まだ。

 

 

もう少しだけ。

 

 

私のわがままに目を瞑っていて下さい。