ぽンすけ。ブログ

主に闘病記。タイトル【欠陥品】は病気の発症とされる時期(生い立ち)について。毎月末に【月詠み】として1ヶ月の軌跡をまとめています。他は思ったこと、言えないこと、言いきれない想いを綴ってます/⚠閲覧は自己責任

遅れてごめんね


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2月13日。

亡くなった祖母の誕生日。

 

約束していた。

11月21日の命日の日。

 

『誕生日にまた会いに来る』と。

『ビール持ってくる』

『タバコ、一緒に吸おう』と。

 

 

だけどその日。

私は体調も、心の調子も悪く、

誕生日に会いに行けなかった。

 

それを思い出せと言わんばかりに、

昨日。

身体が重くて横になると

何故か魘された。

夢を見た訳でもない。

 

すぐに思った。

【ばーばかな】と。

 

 

土曜にバイトへ行った時、

面倒を見てくれる社員さんに

「月曜はバイト入るよ」と

言われていたはずなのに

休みになった。

 

【ばーばだろうな】

またもや、私はそう思った。

 

言い出したら聞かない人で

人一倍頑固で

鬼のように気の強かった祖母。

不器用過ぎて

感情をうまく言葉にできず

いつも感情とは裏腹のことを

ついつい言ってしまう祖母。

 

そんな祖母だ。

 

迷わず

ビールと日本酒を買ってお墓へ。

 

水を汲んだバケツを持って

お墓の前に立つ。

枯れた花を片付ける。

そのとき。

カモフラージュ様の伊達メガネが

バケツの中にポチャン。

 

 

「ばーば…ごめんって…」

そう言いつつ

まずは、

ひいばーちゃん。

日本酒を備えて

手を合わせる。

 

<いつも見ててくれてありがとう>

<禁酒解禁したらお酒一緒に飲もう>

<宮城の地酒、おいしいらしいよ>

<連れていくから、待っててね>

 

ひいばーちゃんには

そう心の中で伝えた。

 

 

そして、

ばーば。

 

 

ビールを置いて

ばーばの分のタバコに火をつける。

そして、自分の分も。

 

「遅くなってごめんね」

 

近況報告…というよりは

問いかけ続けた。

 

「これでいいと思う?」

「間違ってないかな?」

 

不安を全部、問いかけた。

 

問いかけたあと

一息つくと。

不思議と

私の口から答えが出る。

 

「正解かどうかは自分が決めるんだよね」

「これが正解だと思わなきゃ、だよね」

 

不思議なものだ。

 

問いかけには応えてくれないが、

心はスっとなる。

何か見えてくる。

 

「来月、また来るわ」

「転居する前に」

「今度は姓も戻した私で会いに来るよ」

「それまで、力貸してくれ」

「踏ん張っからさ」

 

そう伝えた。

 

墓地の入口に立つと、

祖父家のお墓が見えることに

今更ながらに気づいた。

遠くからでも

堂々とコッチを見ている。

 

それは生前と変わらない。

姿勢よく

スラリと立ち、

金髪のショートヘアを

スっとかきあげていた祖母。

 

私はあなたの孫。

 

あなたの強さも、頑固さも

負けん気も、根性も

私は引き継いだ。

 

貫き通す生き方も

私の中にあるはず。

 

【やってやんよ】

遠くから祖母のお墓を見ながら

私は心の中でそう伝えた。

 

 

また、来月。

本来の私に戻った姿で

会いに行こう。

 

【行ってきます】と

胸を張って言えるように。

 

まだまだ私は足掻き続ける。

 

 

祖母が誇れる孫で有るために。