M
この季節は。
あなたが水着を選んでくれたね。
レンタル水着での事故がキッカケで。
私に合うのを見立ててくれた。
浴衣が着たいって言ったら
喜んでくれたね。
当日までどんな浴衣にしたか教えずに
職場の上司に着付けてもらって
あなたの前に立ったとき、
こっそりあなたも浴衣を着ていて。
2人で照れ笑い。
どんなあなたも。
全力で。
会社からの逆風にも負けなかったね。
あなたと過した日々はどれも色濃くて
中々薄れてはくれないよ。
あなたは、笑っていますか?
隣に居てくれる人はいますか?
季節の変わり目に痛む頚椎。
苦しんでないか気になります。
だけど。
あなたとの思い出、
あなたがくれた愛情、
あなたと共有した苦しみ、
全て
私の中のもの。
これ以上増えることもない。
それを望んでいないから。
綺麗な思い出のままで。
夏が始まるよ。