ぽンすけ。ブログ

主に闘病記。タイトル【欠陥品】は病気の発症とされる時期(生い立ち)について。毎月末に【月詠み】として1ヶ月の軌跡をまとめています。他は思ったこと、言えないこと、言いきれない想いを綴ってます/⚠閲覧は自己責任

月詠み/11月編

 

 

30代への1歩を踏み出した11月。

たくさんの方に祝っていただいた。

最高の始まり。

 

そんな温かい気持ちのままでいたかった。

 

 

ーーーーー月詠みーーーーー

 

深夜までツイキャスでみんなに

想いを伝え、迎えた朝。

 

私を蝕んでいく人の存在があった。

出張から帰ってきていた。

 

何処に行くでもなく、

友達に誘われた…という理由で

その人はスロットへ。

 

夕飯も食べず出かける準備をするか

悩んでいた頃、帰ってきた。

 

 

『2万負けた』と。

 

 

そのお金があったら

何が食べられた?

そのお金があったら

何ができた?

 

温かい気持ちはすぐに冷え切った。

 

 

離れている人達が祝ってくれて

身近にいる人が祝わない誕生日。

 

考えてみれば昔からそうだ。

家族に祝われたことなどない。

 

一体なんのために存在しているのか。

分からなくなった。

存在する意味が分からなかった。

 

でも、、

私を待っている人たちがいる。

 

薬を飲みながら必死に耐えた。

 

 

彼が出張へ戻っても

まだ心も身体も回復しないまま。

 

私は1人東京、赤坂へ向かった。

借金返済の相談のためだ。

【任意整理】

これで借金返済も楽になると思っていた。

 

 

現実は違った。

 

 

「任意整理にしろ自己破産にしろ

あなたはブラックリストにのります」

 

「携帯を買うにも部屋を借りるにも

全て、審査が入ります」

 

私が思っていた答えとは真逆だった。

任意整理ならブラックリストにものらず

円満解決だと思っていたのだ。

 

〈なんで…?なんで私なの…?〉

頭の中はそれでいっぱいだった。

 

検討する…ということで

事務所をあとにした。

 

〈とりあえず…タバコ…〉

発作の初期症状が出ていた私は

予め聞いていた喫煙所へ向かう。

 

が、そこに喫煙所はなかった。

 

頭が真っ白になる。

 

 

陸橋を渡りながら、発作が襲う。

ここは何処なのか。

何もかも分からなくなった。

なんとかLINEで助けを求める。

メッセージを送るのが精一杯だった。

陸橋の隅で膝から崩れ落ちた私は

入院仲間に震える手で電話をした。

 

仕事中なのに、電話に出てくれた。

 

「とりあえずゆっくり、ゆっくり。」

声をかけ続けてくれた。

 

何とか電車乗り換えをクリアし

愛車に乗り込む。

 

が、発進出来なかった。

 

何処に帰るのか

帰っていいのか

分からなかった。

 

涙が止まらなかった。

 

ようやく走り出したときには

完全にパニックだった。

 

〈このままハンドルを右にきれば…〉

〈このままこの橋から落ちれば…〉

 

『死』というもので埋め尽くされた。

でも。

 

それが出来ない。

それをしたくない。

 

葛藤の中でただ泣くしか無かった。

 

ようやくの思いで帰宅したあと、

パニック中にLINEした人と少し電話。

話を聞いてくれたあと、

闇の中にいる私を引きずり出す。

厳しくも優しい言葉。

私は少し穏やかな気持ちになった。

 

 

 

それでも尚、

1人になれば闇に放り込まれる。

 

そんな状態で

フォロワーさんと会う日になった。

 

 

c5(りんご)さんだ。

 

 

極限状態だった私は

約束よりも早く待ち合わせの駅に到着。

早くも発作の初期症状が出ていた。

 

 

それを察してか

合流して静かに隣に立ったりんごさんは

「がんばったね」

「えらかったね」と言った。

 

本当は悩んでいた。

遊べる状態なのか。

発作が起きてしまうのではないか。

 

でも

私の都合で予定を変更してもらった手前

更に変更を願い出ることが出来なかった。

甘えていた。

あとから合流したホタテ。

 

密かにLINEをしていた。

 

『予定変えようか?』

その言葉が出ることを期待していた。

 

 

それほどまで、

私は自分を見失っていた。

 

 

2人と焼肉を食べカラオケへ。

 

 

立っているのも辛かった。

 

 

でも、

そんな私を分かっているかのように

りんごさんは声をかけ続けてくれた。

 

私の兄と同級生のりんごさん。

当時のバラエティーや流行った曲、

話が尽きなかった。

 

【こんなお兄ちゃんだったらよかったな】

実の兄と比べていた。

 

ホタテが吸い寄せられるように

ゲームセンターに入る。

無理だろうと私とりんごさんは

UFOキャッチャーに必死になるホタテを

ただ見守っていた。

 

でもホタテは

私の大好きなドナルドのぬいぐるみを

ようやくの思いで取ってくれた。

「誕生日プレゼント!」と。

 

どこまでも憎めない奴だと思った。

 

 

カラオケの前に、

察したかのようにいつもの人から

LINEがあって少し話をした。

 

どこまでも温かい人だと思った。

 

 

弱い自分。

強い自分。

 

小さな幸せを掴みたいと抗う自分。

掴んではいけないと否定する自分。

 

たくさんの葛藤。

闇に吸い寄せられる感覚。

 

自分が誰だか見失う夜。

 

突然襲うフラッシュバック。

 

何度も立ち上がった1ヶ月だった。

 

 

祖母の命日のお墓参り。

 

蝕む彼への独立宣言。

 

 

浴びせられる暴言。

 

否定される私という存在。

 

罵倒。

 

 

強くあろうとすればするほど

弱さにつけ込んで攻撃する言葉の刃。

 

 

それでも。

 

一緒に怒ってくれる仲間がいる。

一緒に闘おうとする仲間がいる。

 

たとえ隣にいなくても。

寄り添ってくれる人たちの存在。

 

 

そして。

 

 

 

夜空を見上げれば

minatoの声がする。

 

 

愛した人の声がする。

愛した人の温もりを感じる。

 

 

もう、決して触れられないその温もり。

 

包まれていた愛情。

 

繋ぎたかった小さな手。

 

 

夢に見る。

 

彼とふたりで。

minatoを真ん中に手を繋いで並ぶ背中。

 

 

決して掴めない、その背中。

 

 

でも。

 

 

 

それでいい。

 

 

 

私の中で生き続けている。

 

 

いつか。

 

 

また誰かを心から愛せるだろうか。

 

 

いつか。

 

 

あの日の自分より前を歩けるだろうか。

 

 

夜空に煌めく星たちに願う。

 

 

星になったminatoに問う。

 

 

【怒ってない?】と。

 

 

 

12月。

minatoと永遠のサヨナラをした月だ。

 

 

私は立っていられるだろうか。

 

 

涙よりもひとつでも多く

笑えるだろうか。

 

 

闇を照らす光たちに

身を委ねよう。

 

 

どうか。

 

 

照らし続けてください。

 

 

ーーーーー月詠みーーーーー