ぽンすけ。ブログ

主に闘病記。タイトル【欠陥品】は病気の発症とされる時期(生い立ち)について。毎月末に【月詠み】として1ヶ月の軌跡をまとめています。他は思ったこと、言えないこと、言いきれない想いを綴ってます/⚠閲覧は自己責任

 

 

9年越しに。

開けた箱。

 

そこには

ここまで来れた嬉しい気持ち。

連れてきてくれた幸せな気持ち。

 

そして。

 

1番幸せだったあの日。あの時。

 

全てが混乱に変わっていく。

 

 

見えてるものが見えなくなる。

過去に埋もれていく。

 

見ている景色も、場所も、

隣を歩く人の歩幅、歩き方、

全てが違う。

 

分かってるのに。

イタズラのように交差する。

 

言い聞かせる。

ひたすら。

 

ここはどこなのか。

私の隣にいる人は誰なのか。

私はどこに行きたいのか。

 

生きていたいんだと。

 

 

ここにいない人の名前を

脳内で呼ぶ私を

必死に閉じ込める。

 

 

違う。

 

違う。

 

違う。

 

 

出てこないで。

壊さないで。

 

 

お願い。

 

 

願いは。

届かない。

 

 

想いは。

かき消されていく。

 

 

もう1人の私が叫ぶ。

 

 

『お前は独り』

『私を置いていくな』

『独りにしないで』

 

 

過去の私が

歩きだそうとする私を引き止める。

 

 

『まだここにいて』と。

 

 

私には。

振り解けない。

 

 

蹲ってる私を。

置いていけない。

 

 

助けたい。

もう泣かなくていい。

もう責めなくていい。

そうやって。

泣き叫んで私を離さない小さな手を

握りしめる。

抱きしめる。

 

 

私は。

 

 

抜け出せない。

 

 

 

いつまでも。

鎖のように囚われたまま。

 

 

 

救い方さえ分からない。

 

 

進み方も、分からない。

 

 

 

それなら。

 

 

 

全部に蓋をする。

 

 

 

過去の私。

今の私。

 

今の私の想い。願い。未来。

 

 

鍵をかける。

 

 

 

その上で。

 

 

また新しい私を創る。

 

 

 

動かそうとした時計の針。

9年前に止まった時計。

腕時計さえ。

付けられなかった。あれから。

 

 

12月15日。

 

 

時計の針を動かした。

 

 

その先は。

 

 

 

やっぱり。

 

 

 

 

真っ暗だ。

 

 

 

 

 

 

もう。

『私』という箱に閉まって

鍵をかける。

 

その箱を新しい私に託す。

 

 

 

決して。

開けるな。

 

 

そう、誓いを込めて。