役目

いつか。

『ぽンすけ』の存在は

その役目を終える。

みんなの旅立ち。

みんなの歩き出した道に

たくさんの幸せと

乗り越えられる苦難を。

勇ましく、眩しいくらいに

歩いていく後ろ姿を見送る。

それが。

『ぽンすけ』の役目。

そして。

【いつでも戻ってこい】と、

迷ったら目印になれるように

疲れたら休めるように

そんな存在になるために

まずは『ぽンすけ』としての

道を切り開いている。

その最中。

これからだと思ってる。

全ては【役目を果たす】ため。

そのために。

私は『ぽンすけ』を創った。

終わりを決めて創った存在。

だから。

『ぽンすけ』で

在り続けようとは

最初から思っていない。

まだ、

在り続けなければいけない。

それだけ。

本当の私を守るために。

『ぽンすけ』で在り続けながらも

本当の私も大きくしていく。

大きくしなければいけない。

そうでないと、

『ぽンすけ』が役目を終えた時、

私は消えてしまう。

『ぽンすけ』と共に。

本当の私を消したくない。

でも。

そうしたくない自分と

それでいいと思う自分。

『ぽンすけ』のまま

私ごと消えてもいいかもしれない。

葛藤の中、

『本当の私』と向き合い

『本当の私』に語りかける人がいる。

【お前の役目は終わらせない】

『ぽンすけ』に向けられた言葉じゃない。

『本当の私』に向けられた言葉。

その言葉が頭から離れない。

私の役目は何なのだろう。

私はそれがないと

自分を見失ってしまう。

そんなもの、

無くても生きていけると

言う人もいるだろう。

でも、私は違う。

存在を否定され続け、

死ぬことを望まれて、

屍のように働いて。

動けなければ殴られて。

役に立たなければ殺されかけてきた。

そんな25年間を味わった私には

〈役目〉がないと

歩く道が無くなってしまう。

〈役目〉を決めたから

なんとか立っていられている。

私が生きていく意味を。

価値を。

存在を。

肯定するために。

〈役目〉が必要なんだ。